全ての悩みは対人関係の悩みである ~アドラー心理学~
「全ての悩みは対人関係の悩みである」
アドラー心理学ではこう言われている。
本当にそうなのだろうか。
対人関係以外でもお金や仕事など、他にも悩み事はある。
アドラーの言う通り、全ての悩みは対人関係だというなら金銭的な悩みもまた、対人関係に起因するのだろうか。
わからなくもない。
私達はなにかと人と比べてしまう。
他人の年収が自分より多い、自分より大きな家に住んでいる。
そう考えると、たしかに対人関係の悩みと言えなくもない。他人と比較するから悩んでしまうのだ。
仕事上での悩みはどうだろうか。
上司が評価がしてくれない。同僚がサボってばかりいるせいで自分の負荷が増える。
対人関係の悩みといえなくもない。
アドラーはそんな対人関係の悩みに対処法を示してくれている。
課題の分離
「自分の課題」と「他人の課題」を分けて考えることが極めて大事だ。
馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない。
このことわざはご存知だろうか。
「馬を水辺に連れて行くこと」は自分の課題。
「水を飲む」のは馬の課題。
水を飲むかどうかを決めるのは「馬」なのだ。
例えば、先の例の「上司が評価してくれない」と言うことにモヤモヤしているとしよう。
この場合、「評価する」という行為は上司の課題だ。つまり「他人の課題」だ。
あなたの課題は「評価してもらえるよう、日々の仕事で成果を出す」ことなのだ。
他人をコントロールさることはできない。コントロール出来ないものに悩んでも意味がない。
他人の課題に干渉しようとするから悩むのだ。
自分に出来ることのみ、つまり自分の課題だけに注力すべだとアドラーは言っているのだ。
人は変わらない
他人を変えることはできない。変えることができるのは自分だけなのだ。
もし、他人が変わったと感じたのならば、それはあなたが変えたのではない。あなたが変わったのだ。あなたの見方が変わったのだ。
他人の感情や行動に振り回されるのを止めて自分軸を持ち、自責思考になることで対人関係の悩みは軽くなるのではないかと思う。